【和とわのお客様エピソード】着物を通じて長いお付き合い
岩手県一関市の着物専門店「和とわ」です。
今回は、当店と長いお付き合いをしてくださっているお客様とのエピソードをご紹介します。
私たちは仕事柄年中お客様へさまざまな着物をおすすめしていますが、洋装が主流となった今、着物は贅沢品といわれるかもしれません。
ですが、着る私たちの心を豊かにしてくれる、生活に潤いとハリをもたらしてくれる、そして日本の伝統であり誇らしい文化、それが着物だと思います。
『買わされたもの』?!
そのお客様は、展示会場でどの着物や帯をお見せしても、
「持っています」「買わされたもの!」と言います。⁇
店側としては、ギョッとする言葉です。
担当者が定年で辞めてから、なんと無く店から遠くなられていたのですが、
久しぶりのご来店です。
でも、声にトゲトゲはありません。
お顔を観ても取り立てて険しいどころか、笑っているようにさえ見えます。
「私、着物一枚も持っていなかったから。」
・・・・・「はい」。
「何を揃えていけば良いのかも分からなかったし。」
「はぁ」・・・。
「○○さん(スタッフ)に、『今度はコレね」と言われるままに揃えていったけれど、」
「えぇ」
「お陰様でどんな時でも恥ずかしい思いをしないで済みました。」
「はい」
「定年になったので今までの様に買うことはできないけれど。」
そうおっしゃって、お嬢様の訪問着を購入し、
「私も着物が嫌いじゃないし」という言葉と笑顔を残してお帰りになられました。
先輩スタッフが丁寧に長いことお付き合いされてきたことを想いました。
もう一つの「買わされた!」にならない様に、
お客様に心を寄せて接客しなければと背筋が伸びる思いでした。
着物を通じて人生に寄り添いたい
着物を通過儀礼の節目で着用すること。
洋服で出かけるところへ、あえて着物で出かけてみること。
好きな着物を手元に置いて、いつでも好きなときに着られること。
そんな暮らしがお客様の幸せにつながるように、私たちはお手伝いしたいと思っています。
着物の着方をお伝えする着方教室や、着用後にきれいに保つお手入れ。
販売だけでなく、そういった着物にまつわることをサポートしています。
どうぞお気軽に和とわスタッフにご相談くださいませ。