黒留袖に挑戦した同級生 ～岩手県一関市・和とわ総本店 着付け教室～
コキア
こんにちは。
岩手県一関市の和とわ総本店で着付け教室の講師をしております石川です。
暑い夏を頑張って乗り越えたからでしょうか？ 今年のコキアはとても見事に紅葉しました。
何回見ても見飽きることのない綺麗な色です。
何色と言ったらよいか分からないので「コキア色」と勝手に名付けて楽しんでいます。
さて今回は、黒留袖のお話です。
同級生からのLINE「結婚式に自分で留袖を着たいので…」
９月初旬のことでした。
「１０月８日に黒留袖を自分で着たいのです。見ていただけませんか？」
とLINEが届きました。
我が子の結婚式に自分で留袖を着て出席するなんて、なんと羨ましいことでしょう。
私はすぐに「おめでとうございます。ぜひぜひ自分で着てください！」と返信しました。
私が講師になりたての頃、着付け教室に通ってくれた同級生からで、コロナ禍のために延期していた娘さんの結婚式とのことです。
１０年以上も茶道を続けていて着物には慣れている方でしたので、きっと大丈夫だと思いました。
【2022年6月10日ブログ 着物の着付けを習うのは難しいですか？】
比翼（ひよく）という白い布
留袖の難しいところは比翼（ひよく）という白い着物を重ね着しているように見せるための布がついていることです。
美容院で着させてもらった時は全然気にしなかったのですが、着付けの資格試験の練習で比翼という厄介なものが付いていることを知りました。
畳んで縫い付けると楽だと教えていただき、なんとか無事に試験は通りましたが、それ以来、留袖には袖を通していない私です。
そんな私が言ってあげられるのは、
１．比翼は縫い付けておくと良いこと
２、比翼を出す幅は５ミリくらい
３、衣紋は、いつもより多めに抜くこと
４、裾線は短くならないように決めること
５、お太鼓はいつもより大きめに
６、帯揚げは必ず本結びにすること
７、金銀の帯締めは金色が左になるように
これくらいかなと考えて、お抹茶をいただけるのを楽しみに９月２０日に訪ねることになりました。
驚きの比翼
「やっと着られる」と言って見せてくれたのは、孔雀の刺繍が上品な色合いの黒留袖でした。
そっと手を伸ばして上前を開き、比翼を見て驚きました。
比翼の背中心と背中心から２０センチくらいの所にスナップがついていたのです。
「この手があったか」と思いました。
「何年か前に、黄ばんでシミになっていたので高橋屋（和とわの前身）さんでつけ直してもらったの」だそうです。
和とわの和裁士さん、さすがです。
グッジョブ!! です。
黒留袖は重いもの
早速着させてみることにしました。
その方は羽織った瞬間
「重い！ 暑い！」。
そして、帯は固くて締まらない……。
大変そうでしたが、汗だくになりながら仕上げた着姿を見て「何とかなりそう。まだ時間があるから練習します。」と言ってくれました。
着心地、締め心地の事前確認を
黒留袖に限らず、新しい着物や帯は、前もって一度は着たり締めたりしておいた方が良いと思います。
同じ寸法で仕立てても生地によって着心地が違いますし、気に入った色柄の帯でも締めにくくて苦戦することもあります。
いざという時慌てないようにと着付け教室でも話しています。
【2022年7月8日ブログ 着物の帯を前で結ぶ「前結び」のメリットとは？】
いよいよ着装本番
１０月になり、本番が近づいてきたなと思い「大丈夫だと思うので頑張ってください。衣紋をいつもより抜きぎみにね。」とLINEしておきました。
届いたお礼メッセージとお写真
結婚式の翌日、「おかげさまで無事終わりました。ひと安心です。いろいろありがとうございました。」とメッセージが。
添えられていた穏やかな笑顔の旦那様とのツーショット写真。
「こちらこそ、黒留袖姿を見せてくれてありがとう。たいしたことないのに頼りにしてくれてありがとう」。
そんな気持ちになった出来事でした。
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明日11月4日(土)から次回の着付け教室がスタートします。
全部で6回のお教室です。
受講生の皆様、ご自分のステップアップを楽しんでくださいね♡
ただいま来年の受講生募集中です。
初めての方には無料体験レッスンをおすすめします！
ちょっとしたご相談もお気軽にどうぞ
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営業時間 10:00～18:30 水曜日・木曜日定休
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和レッスンは、岩手県一関市の「和とわ総本店」が運営する着付け教室です。
「和とわ総本店」は江戸時代から９代続く老舗呉服店です。
地域密着型店舗として、一関市、お隣奥州市や宮城県栗原市、登米市、気仙沼市などから沢山のお客様にお越しいただいております。
「和のある豊かな人生を永遠に応援し続けます」をモットーに、ベテランスタッフから写真スタジオスタッフまで総勢25名体制で皆様のご来店、心よりお待ち申し上げます。